キング・オブ・エクササイズ スクワットのフォーム解説

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スクワットには様々なメリットがあります。

  • 全身的な筋量増加&ストレングス強化
  • 特にPKC(ポステリア・キネティック・チェーン)を効率よく鍛えることができる
  • 消費カロリーが非常に大きく、代謝アップ効果も高い
  • 心肺機能やメンタルも同時に鍛えられる...など。
一口にスクワットといってもいろんなバリエーションがありますが、今回は全身の筋肉を連動させ下半身全体を鍛えることができるローバースクワットを中心に解説していこうと思います。

1.担ぐ位置

まずバーを担ぐ位置ですが、この位置によって体幹の傾きがある程度決まってきます。それに伴い、どこの筋肉が使われるかも変わってきます。
図Aのようにバーを深め(三角筋後部と僧帽筋上部の境目辺り)に担いで行うスクワットを ローバースクワット 、図Bのようにバーを高い位置(僧帽筋上部の上)に担いで行うスクワットを ハイバースクワット と言います。ローバースクワットではお尻を後方に大きく引くため股関節の屈曲(緑色の角度)が大きくなります。また支点である股関節と重心であるバーの距離が長くなるため、後面の股関節伸展筋群(臀筋群、内転筋群、ハムストリングスなど)も強く動員できるようになります

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A.ローバースクワット
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B.ハイバースクワット

図Aのようにバーを深め(三角筋後部と僧帽筋上部の境目辺り)に担いで行うスクワットをローバースクワット、図Bのようにバーを高い位置(僧帽筋上部の上)に担いで行うスクワットをハイバースクワット言います。ローバースクワットではお尻を後方に大きく引くため股関節の屈曲(緑色の角度)が大きくなります。また支点である股関節と重心であるバーの距離が長くなるため、後面の股関節伸展筋群(臀筋群、内転筋群、ハムストリングスなど)も強く動員できるようになります

身体の後面の筋群(脊柱起立筋群、臀筋群、ハムストリングスなど)は特にポステリア・キネティック・チェーンと呼ばれ、ジャンプしたり、押したり、引いたり数多くの動作で要となります。この筋郡はそれぞれ連動して働くため、単独ではなく複合的に鍛えたほうが良いとされます。それらを最も効率よく鍛えることができる種目の一つがローバースクワットといえるでしょう。

全身を連動させて下半身全体を強化したい人、大腿四頭筋よりもお尻や内転筋群に効かせたい人にはローバースクワットの方が向いているでしょう。一方、ハイバースクワットでは膝関節の屈曲(青色の角度)が大きくなるため大腿四頭筋への刺激が強くなります。足の前面をメインで鍛えたい場合にはハイバーが向いているでしょう。

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バーを担ぐ位置(ローバースクワット)
出典「Starting Strength」 Mark Rippetoe著 2013 The Aasgaard Company発行

2.足幅、足の向き

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足幅は基本的には肩幅くらい、つま先は 30 度くらい外側に向けましょう。つま先を外側
に向けることでお尻の筋肉が使いやすくなります。

3.軸

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ローバースクワットでは土踏まずの真上に軸を置きます(臀筋群など後面の筋肉を強く使う意識で行いたければ踵側に軸をもってくるとよいでしょう)。一方、ハイバースクワットやフロントスクワットのようにお尻を後方に引かないフォームでは踵に軸を置くとやりやすいでしょう。担いだ段階でバーを軸の上に置いておき、軸の垂直線上をバーが上下するイメージで行いましょう。

4.腹圧

重さに負けないように体幹部を固めることを”腹圧をかける”と言います。息を大きく吸ってお腹にグッと力を入れます。腹を殴られる時に腹を固めるような感覚です。このとき、腰が反りすぎても丸まってもいけません。脊柱のニュートラルなポジションをキープできるようにしましょう。

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しっかり腹圧をかけて体幹部を固めておかないと腰が曲がって怪我をしてしまったり、下半身の力がうまくバーに伝わらずバランスを崩してしまうことになります。ただし、思いきり腹圧をかけた状態はちょっと苦しいので、血圧に不安がある人や高回数で行う場合は調節しながら行うとよいでしょう。
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出典「Starting Strength」 Mark Rippetoe著 2013 The Aasgaard Company発行
腹腔~内部からの圧力、脊柱起立筋群や腹筋群の収縮力によって脊柱がニュートラルなポジションに保たれていることがわかる。

5.しゃがんで立つ

いよいよしゃがむ段階に入ります。まずバーを担ぎ、軸を意識して腹圧をかけます(この
とき、お尻の上の中臀筋に少し力を入れておくと軸がビシッと決まります)。
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椅子に座るようにお尻を後方に引いていきます。ローバースクワットの場合は膝があまり前に出ません。
s1股関節の辺りが膝関節より深くなるまでしっかりしゃがみます。ここまでしゃがむこと
でお尻を中心とした背面の筋肉が引き伸ばされ力を発揮することができます。しゃがむ際は、膝を外へ開いてお尻に力を入れた状態保ちましょう。

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image13 出典「Starting Strength」 Mark Rippetoe著 2013 The Aasgaard Company発行
左図がお尻を後方に引いたローバーでのフルスクワット。右図が膝を前に出すハイバーでのスクワット。ローバーでのフルスクワットの方が下半身全体を使えている

立ち上がる時はお尻を真上に爆発的に持ち上げます。こうすることで股関節を強く伸展させることができ、背面の筋群も強く使うことができます。ただし、前方へバランスが崩れやすいので、お尻を上げると同時にしっかり胸を起こす意識を持ちましょう。軸の上に重心を乗せながら、足裏の踏圧が抜けないように地面を蹴り抜きましょう。
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今回、紹介したローバースクワットはスクワットのバリエーションの中で最も多くの筋肉を動員でき、高重量を扱いやすい種目と言えます。全身の筋量を増やしたい人、競技力向上のためストレングスを強化したい人、お尻を鍛えてヒップアップしたい人にうってつけです。スクワットをしっかり行って強靭な肉体、理想の体型、鋼のメンタルを手に入れましょう!!!


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