スクワット徹底解説シリーズ1はこちら
キング・オブ・エクササイズ スクワットのフォーム解説
今回はスクワットの動作を習得するための方法をご紹介します。スクワットには様々なメリットがありますが、綺麗なフォームでスクワットができる人は意外と少ないです。また下手なフォームでトレーニングを続けていると身体を鍛えるどころか取り返しのつかない怪我につながりかねません。
まずは正しい動作を出来るようにしてから重量を上げていきましょう。

スクワットのパターン習得

リバースパターニング
フルスクワット※後述が出来ない大きな理由として

①柔軟性や可動性が足りない
②うまくしゃがめない、しゃがんだ姿勢がわからない

という事が挙げられます。
しゃがんだ姿勢がわからなかったり、誤ったパターンがインプットされていてはうまくスクワットできるはずがありません。また、柔軟性は十分なのに股関節伸展筋が過剰に働いてしまってうまくしゃがめないという人も多いです。なので、まずはしゃがんだ姿勢をとれるようにし、そこから始めるようにしてみましょう。



まず、つま先を手で軽く持ち上げて、ゆっくりと深くしゃがみこんでいきます。
この段階では腰が丸まっていても構いません。
つま先を軽く持ち上げておくことで重心が前に崩れるのを防ぐことができます。

肘は両足の内側に入れておき、両膝を軽く外側へ押し広げておきましょう。膝を外側に割る動作が自然と出来るのでお尻を使ったスクワットが出来やすくなります。

可能なところまでしゃがんだら、つま先に手を当てたまま胸椎と骨盤をニュートラルな位置にして背中を真っ直ぐにします(軽く胸を張り少しお尻を持ち上げるようなイメージです)。そのまま手を前方へ伸ばして数秒間キープしましょう。
この状態がフルスクワットのボトムポジションとなるのでしっかり覚えてください。あとは真っ直ぐ立ち上がるだけです。

次は少しレベルを上げて上記の動作を、背中を丸めずにやってみましょう。
難しい場合は踵に小さいプレートなどを挟んで踵を高い状態にしてからやってみましょう。

今回、ご紹介した“まずしゃがみこんだ姿勢を覚えてから立ち上がる”という手法はリバースパターニングと言い、グレイ・クックという人が考案したものです。
問題が見られるところからはじめ、問題を取り除いてから、普段とは逆の順序で動作を行うという手法です。
こうすることで刷り込まれた誤った運動パターンを正しいパターンへ書き換えることができます。とても効果的な方法なのでスクワットがうまくできないという人は是非試してみてください。

2.ゴブレットスクワット

これはダン・ジョンというS&Cコーチが広めたエクササイズで、スクワットのパターンを覚えるのにとても有用です。このエクササイズには

①身体の前に重りを持つことで重心が前方に傾き、コアや後部の筋群を使いやすくできる
②重りがあることでしゃがみやすくなり、目的の深さまでしっかりとしゃがむことができる。
③しゃがみこんだときに肘が両膝の内側に触れるようにすることでフルスクワットの姿勢を覚えることができる。

というメリットがあります。

まず、体の胸の前にケトルベルを構えます。ケトルベルがない場合はダンベルやプレートでもよいでしょう。身体が丸まらないようにやや胸を張っておきます。
椅子に座るような意識でお尻を後方へ引いていき、ゆっくりとしゃがみこんでいきます。
可能なところまでしゃがみこんだところで数秒間静止し、その姿勢をしっかり覚えてください。これがフルスクワットのボトムポジションとなります。腰は丸めず、重心はつま先側に流れないようにしましょう。あとは前方に重心が持っていかれないように気をつけながら真っ直ぐ立ち上がるだけです。
  

スクワットのフォーム修正

ここからはスクワットでフォームが乱れたときに効果的な方法を、パターン別にご紹介します。
1.フェイス・ザ・ウォール・スクワット

パベル・サッソーリンが広めたエクササイズです。重心が前方に崩れてしまったり、膝が不必要に前に出てしまう場合に効果的です。膝や頭を前方に出せなくなるので、必然的にお尻を後方へ引くこととなり、下半身全体を使ったスクワットができるようになります。重心が前方に崩れることも防げます。
壁から少し離れたところにポジションをとり、壁に向かってスクワットをします。できなければ、より壁から離れたところから少しずつ距離を詰めていきましょう。

ゴムバンドで負荷をかける

スクワットのとき、膝を内側に絞る癖をつけてしまうと膝を痛める原因になります。この方法ではゴムバンドで膝内側方向に負荷をかけ、その状態でも膝が内側に入らないように力を入れることで膝が内側に入ることを防ぐことができます。

ストップスクワット

フォームが不安定なときに行います。前後、左右にぐらついたり左右差が大きいときなどに効果的です。ボトムポジションでしっかり重さを受けて2~3秒静止し、左右差を整えてから立ち上がりましょう。

棒でButt Wink矯正

骨盤が後傾して丸まってしまうことをButt Winkと言います(前半2回がButt Winkの状態、後半2回が正常な状態)。
この状態でも信じられないほどの高重量を扱う人もいますが、やはり怪我のリスクを考えると避けた方が良いでしょう。
お尻、内転筋群、ハムストリングスを使いにくくなってしまうというデメリットもあります。
協力者に上背部と尾てい骨が接するように棒を当ててもらいます(今回は協力者がいなかったため無理やり一人でやってます…)。
そのまま接地面が離れないようにスクワットしてみましょう。
前半2回ではButt Winkして尾てい骨が棒から離れてしまっているのに対し、後半2回ではボトムでも接地したままなのがわかります。

今回はスクワットの動作を習得する方法とその修正法についてご紹介しました。美しい動作は身体をうまく使えている証です。まずはフォームをしっかり習得してから効果的に身体を鍛えていきましょう!